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【読書感想】臨床論文のMethodsを読むMethod

ランダム化比較試験が最強だと思われていた時代が過ぎ去り、観察研究の重要性が認識されている。しかしながら、観察研究には交絡因子が付きまとう。それを如何にして調節できるかが、解析方法の肝だとも言えるだろう。

本書では観察研究に限らす、あらゆる論文を読む上で知っておかなければならない基礎的な知識から始まっており、観察研究でおもに使用される統計手法についてざっと解説してある。

①観察研究

割合・率・比の違いの理解、観察研究の種類(コホート研究、症例対照研究)

②回帰分析

重回帰分析・ロジスティック回帰分析・回帰分析の限界(多重共線性)

回帰分析は多くの論文でも使用されており、初めて聞くという人は少ないかもしれないが、そもそも何をしているのかを知ることができる。
③生存時間分析

生存時間分析の基礎、カプランマイヤー法・Cox比例ハザードモデル・競合リスク分析

生存時間分析についてはこちらでも少し解説してあるので、興味があれば。
生存時間分析入門①発症率
私個人の見解では生存時間分析をきちんと理解できている人は極めて少ないのではないかと思う。競合リスク分析までしっかり説明できる臨床家にはなかなか出会わないが、非常によく使用される方法であるため、知っておくことは重要だ。
④プロペンシティスコア(傾向スコア)
マッチング、IPTW(逆確率重みづけ)

傾向スコア=マッチングと思っている人も多いのではないだろうか。傾向スコアマッチングが一世風靡して、最近では減りつつあるものの、まだまだ使用されることが多い手法である。「似たような交絡因子をもった人を見つけてくる方法」と思っている方が多いかもしれないが、そうではないということが書かれている。IPTWに至っては聞いたこともない人も多いかもしれないが、ざっと説明してくれている。
⑤操作変数、差の差の分析、不連続回帰デザイン
これらの手法の論文に出会う機会はそれほど多くないかもしれない。普段論文を読む上ではここまで知らなくてもいいかもしれない。

①〜④だけでも、臨床家として論文を読む必要がある、説明しろと言われてもちょっとできないという方は読む価値があると思う。分量は比較的少ないため、ざっと読むだけなら1日で読めてしまうだろう。