みなさん、研修医になると上級医から文献検索をするように言われたり、
自分から興味をもって調べてみようという人もいるかと思います。
PubMedは有名な検索エンジンです。”検索エンジン”とは別にアメリカ国立医学図書館が運営するMEDLINEを代表とする”データベース”というものがあります。
データベースは各論文を収納している図書館のようなもので、検索エンジンはその中から、該当する文献を見つけてくれる案内係のようなものです。
PubMed:検索エンジン(案内係)
MEDLINEなど:データベース(図書館)
初めて文献検索をしようとしている段階ではPubMedを使うだけで十分です。
では、順番にPubMedの使い方を見ていきます。
①PubMedの検索
yahooでもgoogleでもいいので、”Pubmed”で検索するとすぐに出てきます。
出ましたね。ここをクリックすると、次の画面になります。
ここまでは普段から見慣れている人も多いかもしれません。
②Meshタームの検索
Meshタームをご存知でしょうか。初めて聞いたという方は、とても便利な機能なので、ぜひこの機会に覚えてください。
なんだがよくわからないという方もここでは効率よく検索する方法なんだなと理解していただければと思います。
例えば、「子供の肺炎」について”調べたいと思っていたとします。
子供といえば “child”, 肺炎といえば “pneumonia” ということで調べてみます。
このような画面になり、件数表示で以下のように24,027件の文献がヒットしたことがわかります。
しかし、これらは”child”もしくは”pneumonia”が本文含めてどこかに含まれいる論文といった探し方になってます。
これでは検索の効率が悪いので、Mesh termについて説明します。
Mesh term
検索語を入力する欄の左端のPubMedというところをクリックすると、MeSHというのがありますので、そちらをクリックします。
検索欄に”child”と入力して、検索をおすと以下の画面になります。
一番上の Childをクリックして、以下の画面になります。
これが何を意味するかというと、
Childという語を同じような意味の単語も含めた概念としての Childということです。
わかりにくいかもしれないので、例として
子供を意味する語にはChildやAdlescentなどいろいろあります。先ほどのページを確認してみると、6-12歳の子供といった説明があると思います。
子供のこれくらいの年齢を意味する語を含みますよといった意味です。
このMeSH termはPubMed側で各論文に割り当ててくれています。
ここで終わってしまっては肝心なところが、できていないので進めます。
MeSH termを使った検索で履歴を残す
先程の画面の右端にPudMed Search Builderをいうのがあります。
Search builderの下にあるAdd search builderを押してから、その下のSearch PubMedを押してください。
すると以下の画面のように Child[Mesh]で検索した結果が得られます。
同様にして、この Child[Mesh]を一度決して、 PubMedのところをまたMeSHに変えて、今度はPneumoniaで検索してみてください。
同様にPneumoniaでも調べます。
ここまでは、下準備です。次からが、大事なところです。
③Advancedを使った検索
大事なところですが、ここまでできれば、あとは簡単です。
Home画面に戻り、検索欄の下にあるAdvancedをクリックしてください。
すると、先程までに検索した内容がちゃんと履歴として残っています。
これを使って検索します。
ChildとPneumoniaのAdd builderの欄の”Add”をそれぞれ押してください。
こんな感じになったと思います。このまま検索してもいいですが、読み始めはさらに絞った方がいいと思いますので、All fieldsとなっているところで Title/Abstractを選択すると、これらだけに検索したい内容が入っている論文を検索できます。
ここですぐに下のSearchを押したくなりますよね、ダメです!
その隣にあるAdd to historyを押してください。
すると、下の履歴一覧に検索結果が表示されます。
これでもまだ14720件もありますね。さらに絞らないとなかなか読むべき論文が選べそうにありません。
しかし、テーマによってここで100件程度に絞られれば、Item foundの数字をクリックすれば、各々の検索結果にたどり着きます。
今回はMeSHを使用した検索の方法を紹介しました。
次回からは、Journalの種類を絞る方法などについても紹介していきます。