【読書感想】マイヤース腹部放射線診断学:発生学的・解剖学的アプローチ

今回の書籍紹介は読書という類のものではないかもしれません。

読影は放射線科の仕事だと思っていると、いざという時に対応できずに困ってしまうこともあります。この本では特に腹部画像の中でも解剖とCT所見について詳しく解説してくれています。

腹部画像診断専門の放射線科医なら全員読んでいるとも言われるのが原著でその日本語訳になります。

タイトルにもあるように解剖や発生から解説されており、疾患別のチャプターというわけではありません。調べ物というよりは勉強するために読み込むものなので、少し根気が要ります。

ただ、個人的には症例集を10冊読むよりもこの本(私の時は原著しかなかった)を読む方が身につくことが多いと思います。

具体的には解剖を理解することで、「どうしてAという疾患ではBという所見が見られるのか」がわかるようになるからです。

私は原著で、和訳を読んだわけではないので読みやすさや和訳がどうかなどの点はわかりませんが、少なくとも原著はこれ以上はないと言える腹部読影の教科書だと言えます。